若い先生「ほんとに良いんですか?」
中年の女「はい、お願いします。」
中年の男「・・・」
若い先生「いえ、あなたに聞いているのではなく、」
中年の女「いえ、いいんです。お金ならありますから。」
中年の男「・・・」
若い先生「本人の合意が当然必要だというのは、あなただってわかるでしょう!」
中年の女「だから
中年の男「先生。・・・お願いします。」
若い先生「・・・いいんですね?」
中年の男「・・・はい。」
中年の女「ふふ。」
若い先生「わかりました。」
念願が叶う。
あぁ
思い出すだけで涙が出てくる。
醜い夫、私を嫌う子供たち
彼らのために料理や洗濯をする毎日
ふふ
もう、もうこれで私は
私は救われる!
若い先生「それでは、旦那さんには一ヶ月ほど入院していただきます。」
中年の女「ええ!よろしくお願いいたします!」
若い先生「しかし、こういう事は言いたくありませんが、」
中年の女「はい?」
若い先生「常軌を逸してますよ!旦那さんをヨンさまに整形するなんて!」
中年の女「しょうがないじゃない!ヨンさまを愛してるんだから!」
中年の男「・・・」
出ている腹
少ない髪
妻は私の事をいつも醜いという。
部屋の壁
テレビ
妻との少ない会話
すべてめがねの韓国人俳優に占められている。
・・・
それでも妻を愛している。
それゆえか
冷たくされるその反動で
私はいつもキスを求める。
舌を入れ
歯ぐきをなめる。
それは妻も拒まない。
だって気持ちがいいからね。
中年の男「それではまた、一ヵ月後。」
中年の女「ええ!たのしみに・・・ああ!
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
中年の女「せ、先生の前で・・・嫌・・・ああ!
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
若い先生「(この音・・・)」
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
若い先生「(うどん食ってるみたい)」
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
(一ヵ月後)
中年の女「先生!ヨンさま!どこ!?私だけのヨンさま!」
女は私の部屋に飛び込むなりそう叫んだ。
一ヶ月
この女の夫はたくさんの痛みに耐えた。
顔の傷の痛み
そして心の痛み。
わたしは自然に体が震えた。
しかし、女は気にもとめなかった。
若い先生「こちらへどうぞ。」
私は男の部屋に女を連れて行った。
中年の女「ヨンさま!?ヨンさま!?」
中年の男「・・・」
中年の女「ヨンさま!?」
中年の男「おい。」
中年の女「笑福亭は黙ってて。」
出ている腹
少ない髪
笑福亭は避けられなかった。
中年の女「ヨン・・・んっ・・・笑福亭何を・・・んん!
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
若い先生「あ!」
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
若い先生「中田さん!中田さーん!」
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
中田さん「なんですか?あっ」
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
若い先生「これが前言ってた、」
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
中田さん「ほんと・・・うどん食べてるみたい。」
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
若い先生「ね!?」
ジュル・・・チュッ・・・ジュルジュルジュル
(20分後)
中年の女「・・・あなたなのね。」
中年の男「そうだ。」
中年の女「先生・・・どういうことでしょうか。」
女は意外にも冷静に尋ねてきた。
しかし笑福亭は手術前から想定できていた事であった。
私は自費で
ヨンさまのかつらを購入した。
これは女のためではなく、
その夫への同情からであった。
中年の女「ああ!ヨンさま・・ヨンさまっぽい!」
中年の男「・・・」
女の夫ははじめは複雑な表情をしていた。
しかし
女の喜ぶ表情を見て次第ににこやかになった。
まるで
いや、まさに
その姿はヨンさまであった。
中田さん「まるで・・・ヨンさま。」
若い先生「ええ・・・」
私は中田さんが好きだ。
・・・つづく